クッシング症候群と診断された愛犬の寿命|治療や検査費用

 

 

副腎皮質ホルモンの過剰分泌が引き起こす、クッシング症候群という病気は、犬にとって比較的多くみられる病気です。

 

大切な家族である愛犬の病気は、飼主さんにとっても辛いもので、「この子の寿命はあとどのくらいなんだろう。」と、不安になっていると思います。

 

こちらのページでは、

 

  • 犬のクッシング症候群は完治するのか?
  • 治療にかかる費用はいくらくらいになるのか?
  • そして寿命はどのくらいなのか?

 

など、不安を抱える方のため、それぞれについて、なるべくわかりやすく、順を追って解説していきます。

 

 

クッシング症候群という病気について

 

まず、クッシング症候群という病気は、人間にも起こる病気ですが、犬に発症するケースのほうが比較的多い疾患です。

 

別名は「副腎皮質亢進症」といわれ、腎臓の上にある副腎器官から分泌される「コチゾール(副腎皮質ホルモン)」が過剰分泌することで引き起こされます。

 

犬のクッシング症候群という病気は、愛犬家の間でも広く知られてますが、一般的には耳慣れない方もいらっしゃるかと思います。

 

原因にも二通りあって、自然発生的に発症するケースもあれば、既に別の病気にかかっていて、治療のための投薬によってクッシング症候群を併発してしまうこともあります。

 

どういうことかというと、自己免疫疾患などの病気では、コチゾール、つまり、副腎皮質ホルモンと同じ働きをする薬を与えるのですが、長期にわたるとクッシング症候群を引き起こす原因になってしまうのです。

 

これを医原性のクッシング症候群と呼びますが、この場合は一度投薬をストップする必要があります。
コチゾール(副腎皮質ホルモン)と同じような働きをする治療薬は、グルココルチコイド薬(糖質コルチコイド)というステロイドホルモンで、獣医師による処方に多い薬です。

 

炎症や自己免疫疾患、腫瘍などの治療に用いることの多い治療薬なのですが、副作用もあります。
コチゾール(副腎皮質ホルモン)と同じ働きをする薬なので、人工的にクッシング症候群を引き起こす状態が生まれ、投薬により犬のクッシング症候群を招くことも多いのです。

 

コチゾール(副腎皮質ホルモン)は、炎症やストレスなどに対抗する、犬の自己防衛として分泌される体内物質ですが、過剰分泌により常時分泌されていると、健康を損ないクッシング症候群となります。

 

 

クッシング症候群の症状


ホルモンの病気であるクッシング症候群は、筋力低下・免疫力低下・代謝の低下など、様々な症状が見られます。
主な症状については、以下のようなものが挙げられます。

 

パウンティング

舌を出して息が荒く、呼吸の早い状態です。呼吸筋の筋力低下や病気により腫大(病気で臓器が腫れる)した肝臓の圧迫で呼吸が辛くなり、息が早くなります。

 

多飲多尿

水をたくさん飲み、オシッコの量も増えます。もっとも気づきやすい症状の一つで、代表的なクッシング症候群の症状です。また、治療経過で観察する指標の一つとして用いられることもあります。

 

皮膚の症状

皮膚が薄くなり血管が目立つ菲薄化、慢性炎症による色素沈着や感染症による発疹、石灰化や脱毛といった症状が起こります。

 

腹部の膨満

内臓脂肪の増加や肝臓の腫大(病気で臓器が腫れる)、お腹の筋力低下が原因で腹部が膨らむ症状です。肥満だと思って診察に行ったら、クッシング症候群だったという例もあるくらいです。

 

神経症状

下垂体性のクッシング症候群であった場合は、下垂体が腫大(病気で臓器は腫れる)します。下垂体の上部には脳があるため、腫大した下垂体が上部にある脳を圧迫し、視覚障害や旋回などの異常行動や落ち込んでうつ状態になったり、痴呆があらわれたり等の神経障害を招きます。

 

 

犬のクッシング症候群が治る可能性や治療法


犬のクッシング症候群が完治する可能性や、病気になった場合の寿命や余命、治療法についてもご紹介しておきます。

 

投薬による内科的治療

犬のクッシング症候群は、コチゾール(副腎皮質ホルモン)の過剰分泌が引き起こす病気なので、コチゾールホルモンを分泌する細胞を部分的に攻撃する薬を与え、過剰分泌をよくせいするといった治療法がひとつです。

 

ただし、投与量の調節が微妙で、量が多すぎると生活に支障をきたしますし、逆に少なすぎると病状は改善されません。
また、もうひとつ、安全性が高いのが、コチゾール(副腎皮質ホルモン)をコントロールする薬剤投与が挙げられます。しかし、生涯にわたり投薬を継続する必要があります。

 

完治を目指すというよりも、コチゾールの分泌量を観察しながら症状をコントロールしていくと言った治療法が一般的で主流になっています。

 

完治を目指して無理をするよりも、安全ですし、うまく寿命をまっとうすることも出来る、愛犬に優しい治療法で、クッシング症候群に適した食事療法と合わせれば、合併症を予防し、元気な状態で生きていくことも十分に可能です。

 

 

外科手術による治療

クッシング症候群を発症している犬は、副腎や脳下垂体に出来た腫瘍が原因で症状を引き起こすことも多いです。
腫瘍が原因の場合は、外科手術で腫瘍を切除すれば完治が見込めますので、オペによって腫瘍を取り除いてしまいます。

 

腫瘍を取り除くことでクッシング症候群の症状も無くなり完治する可能性も高い治療法です。
しかし、脳下垂体など、出来る腫瘍の位置によって外科手術困難なケースも多くみられ、腫瘍が悪性で「癌(がん)」だった場合も、転移などの理由により断念せざる得ない場合があります。

 

※少しそれますが、「悪性腫瘍・癌(がん)」だった場合、切除手術を施すことで、両方完治することもありますので、切除出来るのであれば、外科手術は有効な手段だと言えます。

 

他にも、放射線治療で腫瘍を小さくしたり、投薬によって腫瘍を縮小さてから外科手術を行うケースがあります。
いずれにしても、手術できるのであれば、腫瘍を切除することで完治も期待できるので、外科手術が可能な場合はオペを行います。

 

・犬の癌への食事|参考ページ⇒ 犬の癌への食事|正しいレシピや注意点
・癌の愛犬におすすめな療法食|参考ページ⇒ みらいのドッグフード腫瘍サポート|犬の癌ケア療法食の評判や口コミ

 

 

クッシング症候群の治療費と検査費用

 

【検査費用】
クッシング症候群の診断は、何回かの血液検査が必要で、病院によっては数日間入院して集中的に検査することもあります。
レントゲン検査(エックス線検査)など、血液検査以外にも検査項目があり、診断確定の旬微段階で5万円程度(行う検査項目によってことなります)必要になります。

 

もちろん、犬の大きさや犬種によっても検査費用は変わってくるのですが、だいたい、4万円〜5万円程度必要だと考えておいたほうが良いかと思います。
さらに、投薬量を見極めるなどの理由も含め、経過観察で数か月に一度は検査を行う必要があります。

 

 

【薬代等(治療費)】
コチゾール(副腎皮質ホルモン)を抑制する薬は、一般的なもので1錠当たり、千円〜千五百円といったところです。
検査結果や犬種、体重を加味しながら投薬量を調節しますので、個体差による金額の違いはありますが、概ねそんなところです。

 

参考ですが、下記に薬代の簡単な目安をご用意しました。

 

大型犬:6万円程度
中型犬:5万円程度
小型犬:2万円程度

 

【外科手術の費用(治療費)】
手術費用は、腫瘍の出来た場所や手術の内容により金額は変わりますが、概ね5万円〜18万円程度かかります。
ワンちゃんには健康保険がありませんので、全て実費になってしまいます。

 

(ペット保険の参考ページ⇒ かわいいペットの急な病気に備えて!!

 

 

クッシング症候群を発症した愛犬の寿命


最後に、クッシング症候群を発症した愛犬の寿命について、お話したいと思います。
病気の進行度合いによっても変わってきますが、結論だけを言うと、余命宣告でもされない限り、十分に寿命をまっとうすることは可能です。

 

クッシング症候群を発症すると、様々な合併症のリスクがあります。犬のクッシング症候群は、「高血糖・高脂血」を伴い、脂質代謝異常症・膵炎・甲状腺機能低下症・糖尿病など、様々な病気を併発しやすい状態です。

 

そこで、治療と共に不可欠なのが食事療法になります。
代謝の低下や筋力低下を伴うため、消化の良いタンパク質の補給が必要ですし、「高血糖・高脂血」に対処するため、低カロリーで低脂肪な食事にしなければなりません。

 

クッシング症候群という病気に配慮し、上記のポイントを押さえながらも、必要な栄養素はしっかりと摂れるような食事管理が大切になります。
副腎機能亢進症とも言われる犬のクッシング症候群は、コチゾール(副腎皮質ホルモン)のコントロールで、健康な犬と変わりなく、元気に過ごすことも可能な病気です。

 

そのためにも、食事療法は必要不可欠であり、治療と同じくらい重要になってくるのです。
逆に言えば、治療と食事療法をしっかり行えば、クッシング症候群を発症していても十分に長生きすることは出来ますし、寿命をまっとうするが可能だということです。

 

そのためにも、愛犬の健康状態をよく観察し、出来るだけ早い段階で病気を見つけてあげることが肝心です。

 

 

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